体の水をととのえる(1)

水

こんにちは。整体・ピラティスうさぴこです。
東京もいよいよ梅雨入りしましたね。

 

梅雨になると気になるのが「湿気」です。

かびるんるん(©アンパンマン)が繁殖しないように気をつけたいところですが、本日は体の中にある「水分」に注目していきたいと思います。

 

いや、そんなに小難しい話はしないのでだいじょうぶだいじょうぶ。

ではまいりましょう!

 

体の中の水(津液(しんえき))

まず、体の中にある水分といったら何が浮かびますか?

・涙
・鼻水
・唾液
・汗
・血液

そうそう、これらみーんな水分ですよね。

東洋医学では、「氣・血・水(津液)」というように、血と水分を分けてみるのですが、ひろ~い意味では血も水分に含まれます。
ですがここでは、ひとまず分けて血以外の水分と考えて読んでみてください。

 

水の役割

この水の役割は、

  • 全身を潤し、栄養をもたらす
  • 体温を調節する

この2つです。

うさぴこ飯の方で、最近「熱」についての記事を載せたのですが、この熱の調整をするのが「水」になります。

血や水を全身に巡らせるときに必要なのが、「氣」です。
これがないと、体の隅々まで栄養が運ばれずに様々な症状が現れます。

荷物を届けるうさぴこ

↑クリックすると氣の話の記事に飛びます

水の状態が現れるところ

①皮膚

体の表面にあり、最もわかりやすいところです。
ここが適度に潤っているのは状態が良いということです。

②顔の穴

目、口、舌、鼻は、入口・出口の役目があり、そこを潤す役目があります。
この穴がカサカサ、カピカピしているとものっすごく不快ですよね。
門番が潤っていないということは、水分が足りないサインです。
ズビズビでも困るんですけどね。

③関節

骨と骨の間には、「滑液」というクッションがあります。
この滑液が関節を滑らかに動かし、力を吸収するという役目も果たしてくれています。

関節のイラスト

↑クリックすると関節の記事に飛びます

④内臓器

臓腑や各器官を「水」が循環して潤し、同時に熱の調整もおこなってくれています。
水を作ったり余分なものを排出したり、これらを管理するのにそれぞれの臓器が関わっているのです。

⑤脳・脊髄

脳と脊髄は体の中でも特に大事な場所です。
それぞれ水によって潤い、保護されています。

 

実は①と②はサラサラした液体、③〜⑤はとろっとした液体に守られています。
同じ水でも場所によって役割が異なるため、それぞれに見合った性質を持っているわけです。
個人的には体ってすごい!ってものすごく思うツボなんですけど、皆さんはいかがでしょうか(笑)

 

水に関わる体の工場

水は体のいろいろな場所で、その役割を分業しています。

●水を作るのは消化器

ざっくり「消化器」とまとめましたが、東洋医学的には「脾」と「胃」にあたります。
この脾と胃の働きのおかげで、飲食物から水が作られます

消化器の働きが落ちると、水が作られにくくなったり、一ヵ所に溜まるなどして何かしらの症状が出てきます。

 

●全身を巡って潤すのは肺

肺は毛穴の開閉を調節する場所でもあり、気候や体温に合わせて水と熱を調整します。
肺の働きがしっかりしていると、肌は元気でキレイでいられるのです。

 

●不要な水を排出するのは肺、腎、膀胱

皮膚から汗として排出するのは肺の役目ですが、尿として排出するために腎臓と膀胱が活躍します。
腎臓の働きで再生可能な水分と、不要なもの(尿)とに分けられて、それが膀胱に集められます。

 

こんなふうに、体のいろいろな場所が水に関わっていますが、一番トップの管理人は「腎臓」です。

腎臓は氣を貯蔵する場所でもあり、子宮や卵巣などの生殖器との関連も深く、腎臓が元気でいられる体でいることは実はとっても大事なんですよ〜

 

ちょっとだけ五行の話

東洋医学の五行を示したイラスト

これは東洋医学の五行を示す図です。
全てのものを5つの性質「木・火・土・金・水」に分ける考え方が五行で、それぞれに担当する臓器が決まっています。

これらはそれぞれ、相生(応援する)相克(制御する)関係があり、それが矢印の方向で示されています。

 

まず、この図の左上に「水」がありますよね。
担当する臓器は腎臓と膀胱です。

「水」が元気だと、赤い矢印の先にある「木」のエネルギーを高める「肝臓・胆嚢」を応援することができます。
この肝臓・胆嚢には、血をキレイにする役目があります。

 

また「水」は、燃える「火」を制御する力も持っています。

は「心臓と小腸」が担当していて、常に動き(拍動、蠕動運動)、「熱」を帯びています。
が暴走してこのの熱を抑えすぎてしまうと、今度は体の熱が足りなくなってしまうなどの影響が出てきます。

 

そして、この「水」を制御するのが、右下にある「土」です。
担当者は消化器である「脾」と「胃」です。

体の水を作るためには「脾」と「胃」の働きが大事なのだけれど、ここが暴走したり機能が落ちると、その矛先にある「腎臓・膀胱」にも影響がいくのです。

だーかーらー食べ物の影響ってものすごく大きいんですよ!

キャベツを食べるうさぴこ

こんなふうに、それぞれの臓器が働きを助けたり抑えたりしながら、体のバランスを調整するというのが東洋医学の考え方になります。

う〜んこの面白さ、伝わるといいな…!

 

 

ちょっと長くなりますので、まずは一旦ここで区切りますね。

体の中の水の役目と、いろいろな臓器が関わっていることを知っていただいた上で、次回はバランスが崩れたときの症状などについてお話したいと思います。