2020年7月<熱をコントロールする夏の食べ物>

麦わら帽子とあじさいこんにちは。
東京都杉並区の女性の悩みに寄り添うサロン、整体・ピラティスうさぴこです。

コロナコロナと騒いでいるうちに、気がつけば夏至がすぎていました…
もう一年の半分が終わろうとしていますよ。うふふ。

 

とはいえ今は梅雨真っ只中、本格的な夏もすぐそこです。

そこで今回は「夏の食べ物」に注目しながら、暑い夏を元気に過ごすためにできる工夫をご紹介していきたいと思います。

 

その前に、今月の営業日はこちらです。

営業日カレンダー

 

(1)夏に気をつけたい「暑邪」と「湿邪」

東洋医学では、夏の暑さと高い湿度をそれぞれ「暑邪」「湿邪」と呼んで、病気を引き起こす原因と考えます。

■暑邪
  • 体に過度の熱が入ることによって生じる症状
  • 体の上部に現れやすく、急激な症状(強い痛みや炎症)が出やすい

例:体がほてる、のぼせる、寝つけない、汗が増える、強い頭痛、口の乾き、など

 

わたしは以前、夏の屋外のイベントを観に行ったときに、帰宅後に激しい頭痛に襲われて救急車を呼ぼうか悩んだことがあります。
結局頭を冷やして症状は収まり事なきを得たのですが、あれはまさに「暑邪」が招いた熱中症の症状だったのだな…と後になって気がつきました。

くれぐれも夏のイベントは、暑さ対策を万全にしてお出かけください。

 

■湿邪
  • 高い湿度によって起こる弊害
  • 体に余分な水が溜まる
  • 体の下部やでっぱったところに現れやすい(鼻先やあご、手足・指先など)
  • 消化器の働きを低下させることが多い
  • スッキリしない症状がダラダラ続く

例:肌トラブル、むくみ、腫れ、膿が出る、胃腸の冷えによる消化不良・食欲不振、下痢、だるさ、手足の倦怠感など

 

以前のレターでも触れましたが、普段わたしたちの体の内外を覆う「氣」は、体を元気に動かすエネルギーであり、それが満ちて全身巡っていることが、健康な体を維持するために大切です。

 

 

ところが、氣が乱れていたりしてこれらの邪気にやられてしまうと、氣の巡りが悪くなり、食べ物から氣を作り送り届ける働きが低下してしまいます。

その結果、体はおも〜くだる〜くなり、疲れやすくなってしまうのです。

落ち込むうさぴこ

また、体のでっぱったところには、水分が溜まりやすいためむくみが出やすくなります。
(注・頭に湿が溜まることもあります)

まぶたや舌、唇、鼻先、顎、手足などなど。

何かいつもと違うなぁ、と感じたら、まずは「何を食べたかな…?」と振り返ってみましょう。

 

夏に食べたくなるもの

 

のどごしの良いもの、水分が多いもの、冷たい食べ物ばかりでは、体の熱を冷ますどころか冷やすための「水」を体に溜めすぎてしまいます。

夏向きの体になるためには太陽の熱が必要で、その火力を弱らせることは、決して体のためにはなりません。

 

「体を冷やす」のではなく、あくまで「体の熱を冷ます」ことをイメージして、食べ物の力を見直してみましょう。

 

(2)熱を鎮める苦味のチカラ

東洋医学では、自然界や人間の身体のすべてを5つに分ける「五行論」という考え方があります。

「酸・苦・甘・辛・鹹(塩辛い)」の5つの味は「五味」といい、それぞれの季節に当てはめられ、臓器や臓腑の働きを助けたり暴走を抑えたり、相互に作用します。

 

今回注目したのは、夏に取り入れたい「苦味」。

苦味は「体の熱を冷ます」働きがあり、夏に旬を迎えるゴーヤはまさにその代表格です。

他にもたけのこやごぼう、いわしなどの魚の内臓、紅茶やビールもこのグループに含まれます。

 

ただ、苦味だけだと食べにくいばかりか胃腸を冷やし、弱らせる原因にもなるため、他の味も上手に組み合わせて調理することがポイントです。

例えば、苦味と相生関係にあるのは「酸味」と「甘味」。

※「苦味」が親のとき、子は「甘味」、「苦味」が子のとき、親は「酸味」

五味の相生関係

 

そして相剋する関係にあるのが「辛味」と「鹹(塩辛い)」です。

※「苦味」がジジババのとき、孫は「辛味」、「苦味」が孫のとき、ジジババは「鹹味(塩辛い)」

五味の相克関係

きっと皆さん、すでに無意識に取り入れている工夫ばかりだと思いますが、レターでは簡単に五味の活かし方を紹介していますので参考にしてみてください。

 

(3)冷え性の人はこんな工夫を

冷房で室内を一定の温度にしていても、快適に過ごせる人もいれば暑がったり寒がったり、人によって感じ方も環境もさまざまです。

夏でも体が冷えてしまう人は、まずは生で食べるものを減らして加熱調理をしてみましょう。

生のサラダよりも炒めた夏野菜を調味料に浸したマリネがオススメですし、さらに生姜などの薬味といった「辛味」を補うことで、体を温めるばかりでなく、食欲の増進や消化を促す効果が期待できます。

 

 

ただ大切なのは、食べた後の体の反応を自分で感じること。

食べた後に体がポカポカして温かさが持続する人もいれば、汗をかいてすぐにすーっと熱が冷めていく人もいます。

辛味の種類や量によっても強さや作用が異なりますので、自分にとってどのくらいなら丁度いいか、反応を見ながら調節していきましょう。

 

では、今月のうさぴこレターをお楽しみください。

2020年7月のうさぴこレター左

2020年7月のうさぴこレター右

熱と上手に付き合いながら、暑い夏を元気に乗り越えていきましょう。