天気痛ってなあに(1)
こんにちは。
整体・ピラティスうさぴこの田村です。
異例のコースをたどる台風、皆さまの地域の影響はいかがでしたでしょうか。
私は東京都内に住んでいますが、土曜日と月曜日に猛烈な眠気とだる重さを感じていました。
ちょうど土曜日〜日曜日にかけてが関東の大荒れのピークといわれていた頃です。
余波が収まったはずの月曜日もまだ、ダルダルしていました。
「なぜだろう…?身体は元気なはずなのに」
と不思議に感じていたのですが、あまりにしつこくつきまとう眠気にハタと気が付きました。
「ああ!これは台風の影響に違いない!」
子どもの頃から喘息持ちで、季節の変わり目などには体調を崩しがちでした。
おとなになった今だからわかる、天気の変化と身体の関係。
けれど、それを人に聞かれても、うまく答えられません。
(なぜ台風で気圧が低くなると、身体が影響を受けるのだろう…?)
そこでこれを機会にいろいろ調べてみました。
今回勉強させていただいたのはこちらの本。
図書館にもあります。面白いですよー。
天気痛(てんきつう)ってご存知ですか?
「天気が崩れはじめると頭痛がして…」
こんなことをいう人、身近にいませんか?
天気痛とは、もともとある痛み(慢性痛)が天気によって生じたり、
悪化したりする痛みのことを指します。
例えば片頭痛、緊張性頭痛、頸の痛み、肩こり、変形性関節症や腰痛、関節リウマチなど。
※「気象病(きしょうびょう)」は天気の変化で起こる不調全般を指すのに対し、
天気痛はその中でも痛みを伴うものを指しています。
一体天気の何がヒトの身体に影響を及ぼすのでしょうか?
天気痛の3大気象要素
- 気温
- 気圧
- 湿度
天気は他にも様々な要素がありますが、特に痛みと大きく関わるのがこの3つです。
これらの変化を感じることで、痛みが出るといわれています。
特に気圧の影響は大きいのですが、台風が発生するとよく目にする「ヘクトパスカル」。
これは圧力の単位であり、気象で使われるときには主に、台風の中心気圧を示しています。
でもその強さって、一般人にはあんまりピンときませんよね。
では、
「気圧が1ヘクトパスカル下がると、海水は1cm盛り上がる」
といったらどうでしょう?
標高0mの標準気圧は1013ヘクトパスカルです。
そこに、中心気圧960ヘクトパスカルなんていう台風が近づいてきたら…
その差は53ヘクトパスカル!!( Д )=⊙ ⊙
少なくとも海水は50cm以上も高くなります。
これが台風が近づくと高潮が起こる原因です。
(他にも月の引力なども関係します)
地球がそれだけ影響を受けるということは、
当然そこで生活をしているヒトの身体にも影響を及ぼします。
つまり、身体の中にある気体だとか、血液や細胞液などの液体も、
気圧の影響を受けて膨張したり、収縮したりするわけです。
台風が接近 → 気圧下がってきた → 体内のいろいろな場所が膨張
台風が去っていく → 気圧が上がってきた → 体内のいろいろな場所が収縮
もっとも、台風が来たからというだけで気圧の変動は起こるわけではありません。
一日の中でも気圧の変動は起こっていて、身体はそれに対応しています。
けれど、こうした気圧の変化を感じるセンサーが敏感な人がいます。
そんな人には、5ヘクトパスカル程度の変化も感じとることができてしまうのです。
センサーが察知すると、交感神経や副交感神経が刺激され、
痛みやだるさ、眠気といった様々な症状を引き起こされてしまいます。
うーん、でも「天気だから仕方ない」とはなかなか言えないんですよねえ。
だって痛みもだるさも、感じているその人以外にはわからない感覚だから。
元気な人には「怠けている」ように見えていても、本人からすれば辛いわけです。
では、どう対処をしていけばいいのか…?
このお話、もう少し続きます。