体の水をととのえる(2)
こんにちは。
下井草の女性専用サロン、整体・ピラティス うさぴこです。
今回の記事は前回の続きになります。
前回の話を要約すると、
体の中にある「水」は、全身を巡って潤し、栄養をもたらすと同時に、体温を調節する役割があります。
水を作ったり、巡らせたり、余計な水を排出するためには体の各臓器が関わっていて、その親分は「腎臓」なんですよ、というのがこれまでのお話でした。
今回はこの水が関係する体の症状についてお話していきますね。
そんなに長くはなりませんよ〜
水が関係する症状
水は足りなくても多すぎても、何かしらの症状が出てきます。
作る量と出す(使う、消耗、発散)量のバランスが大切です。
●水が不足
水が不足すると体が潤うことができなくなるため、「カサカサ乾く」イメージです。
具体的にいうと、
- 皮膚の乾燥
- 口やのどの感想
- 唇のひび割れ
- 尿量の減少
- 便秘
といった症状が出てきます。
ウンコさんも80%が水分でできていますからね、水分が足りなくなるとコロコロ固い便になります。
ちなみに小麦の摂り過ぎはカサカサ乾燥を招くのでご注意ください。
この水が不足する原因には、水を作ることができていない、もしくは出す量が多すぎるといったことも考えられます。
●水が停滞する
水が停滞することを、東洋医学では「湿」という言葉であらわします。
湿気の「湿」。なるほどジメジメしたイメージがわきますよね…
水分を摂りすぎてそれが体に溜まると、次のような症状があらわれます。
- 頭や体が重だるい
- 口がネバネバする
- 食欲不振
- むくみ
これらの原因には、口から取り入れる食べ物・飲み物の他に、気候や場所の影響が強く関わっています。
日本は海に囲まれた島国ですし、年々熱帯化していますので、特にこれからの季節は否応なく「湿」がこもりやすくなります。
そして食べ物としては、「水を溜め込む性質のもの」の影響が大きくあらわれます。
それは何かというと…
例えば甘い物や果物。
品種改良されたスイカや桃、メロン、その他いろいろ…
たーっぷりの水分と甘みを含んでいますよね。
夏には特に美味しくてどんどん食べてしまいますが、これらを口にした後、体が重だる〜くなるような症状や口の中のねばつきなどを感じたら。
それは「湿」がこもっているサインかもしれません。
また、今タピオカドリンクが大ブームになっていますが、実はこれも注意が必要な飲み物です。
そもそもタピオカの原料はキャッサバというイモの根からとったでんぷんでできていて、ブドウ糖をたくさん含んでいます。
加えてタピオカの入っているミルクティーなどの飲み物までぜーんぶ飲みきったら。
あなたのお腹はたぽんたぽ〜ん!
「いやいや、私甘党じゃないから」
という人は、アルコールも水を溜め込む性質がありますからね。
ビアガーデンの後、または翌日の自分の体を感じてみてください。
また、乾燥を招く小麦は、水を含むと体内で膨張するイメージがあります。
表面は乾いているのに、内側は水が滞ってむくむような感じです。
小麦も調理の仕方で体の感じ方が変わってくるので、「これならアリ」「これだと眠気が出る」など自分の体の反応をみながら摂り方を変えると良いでしょう。
個人的にはカリッとした揚げ物、包物(餃子や焼売)は比較的反応が出にくい気がします。
でも時間が経って油が劣化したようなものはだめです…
あと量にもよりますね。
このあたりは日々の食事と反応を綴っている「うさぴこ飯」をご覧ください。
その他、水が溜まっている背景には、摂りすぎるだけでなく、巡らせたり排出する役目をもつ内臓の機能の低下も考えられます。
何らかの理由で「出したくても出す力がない」場合にも、これらの症状は出てくるということを、覚えておいてください。
ちょっとだけ五行を振り返ってみよう
ではここで、前回の五行のお話を振り返ってみます。
自然界の全てのものを5つの性質「木・火・土・金・水」に分ける考え方が五行です。
五行にはそれぞれ対応する味覚があり、それらを五味(酸・苦・甘・辛・鹹(塩辛い))といいます。
このうち、「甘」は土に属する臓器「脾・胃」を元気づけます。
※ここでいう「甘み」は、単に砂糖のような甘さだけではなく、野菜や穀物などに含まれる甘さも含みます。
ところが甘みのとりすぎで土が暴走すると、五行で相克(抑制する)関係にある水の働きが土に抑えられてしまうのです。
すると、五行の水に属する腎臓や膀胱は体の水を調節するため、抑制されすぎるとそれらの臓腑が弱るだけでなく、腎臓の管理下にある生殖器(子宮・卵巣・ホルモン系)にも負担をかけてしまいます。
私のように子宮や卵巣の腫瘍を繰り返す人は、もしかするとこの当たりに原因が隠れているのかもしれません。
日々頑張る腎臓さん
腎臓には水を管理するだけでなく、肉体的・精神的ストレスに抵抗する力をもっています。
肉体的には骨、歯などの体の硬いものや、骨が守っている脳、脊髄などを維持する役目があり、腎臓が弱ったり氣が足りなくなると、それらがもろくなったり働きが落ちてしまいます。
その結果、
- 骨がもろくなったり、歯が悪くなる→骨粗鬆症、虫歯、歯が欠ける
- 姿勢が悪くなる
- 脳の働きが落ちる→ボケる、物忘れが増える
といった症状が起こりやすくなります。
そして精神的には感情を安定させる役目をもっているため、日頃から不安感が強かったり、根気が続かない、目標を高く持てない…という人は、腎臓の弱っているサインなのだと気がついてケアしてあげることが大切です。
体の水をととのえるには腎臓や膀胱に優しい生活を送ること
①食べ物でととのえる
どうしても「甘み」が欲しいとき、それは体が緩みたがっているサインです。
日頃から緊張が強かったり、我慢やストレスを溜め込んだり、気を使いすぎているのかもしれません。
そんな人に「甘いものはだめ!」といっても、我慢できませんよね。
そういうときには、食べ物の組み合わせで「甘み」のもつ刺激を和らげてあげましょう。
例えば、朝食にパンが食べたい!という人は…
いつもならジャムを塗るところを、ツナサンドにしてみるとか。
一緒に甘い飲み物を飲むのではなく、塩分のあるスープや温野菜、または漬物を合わせてみる。
これだけでも優しい食事に変わります。
また辛味のある食べ物をちょっとだけ加えて、発散を助けてあげるのも◎です。
とにかく「甘み」のもつ強さを和らげる食事をしてみてください。
腎臓や膀胱だけでなく、脾・胃の負担を軽くすることにもつながります。
地道な努力に体はきっと応えてくれますよ。
②運動する
運動で軽く汗をかくと、それだけで巡りがよくなり、余分な水の排出を助けてくれます。
いつもの最寄り駅から一駅手前で降りて、歩いてみませんか?
③暖める
以前うさぴこレターの中で氣のお話をしましたが、元気に動くためのエネルギーである氣は、腎臓の管轄する「丹田」に蓄えられるといわれています。
目には見えませんが、丹田はおへその少し下側にあるとされていて、ここを暖めてあげることで腎臓を優しくサポートしつつ、尚且つ氣をチャージすることができるのです。
ウヒョー一石二鳥!!
お腹ではなくても、腰などそのとき暖めて心地いい場所に自然の温もりを入れてみてください。
電気だと奥まで届きにくいので、私のおすすめはやっぱり湯たんぽか、コチラです(笑)
夏でも冷房で体は冷えます。とにかく冷えにはご注意くださいね。
これらの対策をすることで、体の水の調節を助け、腎臓や膀胱、生殖器にかかる負担をやわらげることができます。
ぜひこの夏は「水」を意識した生活を送って、暑さに負けない体を手に入れましょう!