2019年8月号<更年期の話>
こんにちは。
ようやく夏らしい熱気を感じてテンションが上がり気味の整体・ピラティス うさぴこです。
今日は各地のプールも海も人が多いと思いますが、急激な日焼けや高波に気をつけて楽しんでいただきたいと思います。
さて、そんな夏の雰囲気はさておき、今回は「更年期」についてのお話です。
「更年期」のこと、知っていますか
皆さん、「更年期」というと、どんなイメージがありますか?
・イライラする
・顔がほてる
・気分が落ち込む
・閉経した人がなりやすい
だいたいこんなイメージではないでしょうか。
若い女性は「まだまだ自分とは無縁なもの」、そして歳をある程度重ねてくると「私もそろそろ…?」なんて思うかもしれません。
形がはっきりしないものに対して、人は漠然とした不安を感じます。
でも本来の姿を知ると「ああ、そういうものなのね」と冷静に受け止めることができるようになるので、情報を正しく知ることが大切です。
今回は西洋医学、東洋医学、どちらの情報も織り交ぜながら知識を深めていただきたいと思います。
更年期っていつのこと?
更年期とは、排卵と生理がなくなる閉経の前後10年くらいの体の変化の期間を指します。
よく「更年期」=閉経を迎えた女性がイライラぷんすかしている状態と勘違いされがちですが、症状ではなく「期間」だということをまず知っておいてください。
日本人女性の平均閉経年齢は50歳といわれていますので、閉経を挟んで前後5年ずつ、だいたい45〜55歳くらいまでが更年期にあたります。
◆東洋医学からみた更年期
一方、東洋医学では女性の体は7年周期で変化するといれています。
上の図でみると、28歳をピークとして氣と血が少しずつ減り始め、49歳頃に絶経=閉経が訪れるのが年相応な変化であるとしています。
そのため、更年期の症状は
・加齢によって氣と血が減ったことが根本原因
・今まで生理で排出していたいらないものを外に出せなくなることで、様々な症状が起こる
と考えられています。
つまり更年期は「誰にでも訪れるもの」であり、症状の出方に個人差があるものなのです。
さまざまな更年期の症状
体の変化に伴い、更年期には人によって様々な症状があらわれます。
これが「更年期症状」であり、その中で日常に差し障りのあるレベルのことを「更年期障害」といいます。
100人の女性のうち
・「更年期を迎える」女性は100人
ですが、そのうち
・「更年期症状」を自覚する女性は50〜60人くらい
であり、それ以外の方は変化を感じるほどの症状が殆どあらわれません。
そして
・「更年期障害」で治療を要する女性は30人
といわれています。
では実際にどんな症状・障害があるかみていきましょう。
○生理症状
・周期、出血量、期間の異常、出血に塊が混じる、閉経、おりものが増える など
○精神神経症状
・ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)、イライラする、憂鬱感
・喉元に何かがつかえる感じがする、対人恐怖症
・不眠、眠りが浅い、倦怠感、無気力
・動悸、頭痛、めまい、耳鳴り、手足の冷え など
○消化器症状
・食欲減退、胃がもたれる、胃痛、吐き気、便秘、下痢、腹痛 など
○知覚障害症状
・目の充血、かすみ目、疲れ目、手足のしびれ など
○その他の症状
・肩こり、関節痛、腰痛
・トイレが近い、排尿中、尿もれ
・記憶力減退、脱毛、白髪、性欲減退
・口が渇く、味覚の異常、皮膚が痒い など
これらの症状がある人は、客観的な指標として「更年期指数」をレターの中で紹介していますので、気になる方はチェックをしてみるのも良いでしょう。
更年期の症状や障害が起こる要因
同じ歳であっても、人それぞれ症状の出方や強さが違うのはなぜなのでしょか。
それは簡単にいうと、持って生まれた性格や、食べる物、日常生活のストレスの度合いといったものがみんな違うので、差が出るのは当たり前なのです。
でも考え方を変えることはできるし、身を置く環境や食べ物、行動の問題点に気づいて修正することはできるので、悲観する必要はありません。
東洋医学ではそれまでの生理と現在出ている更年期の症状を合わせてみることで、体の中の「氣・血・熱」の状態を知り、原因となる生活習慣と結びつけていくことができます。
例えば、
・元気が出ない、倦怠感 → 氣が足りていない
・イライラ、のぼせ → 熱の停滞
といった具合です。
1つ1つの症状を消すというよりも、体の基盤(ベース)をととのえることが肝心です。
うさぴこでは「1往復メール相談(無料)」で東洋医学の簡易的な見立てをして、生活をととのえるためのアドバイスをしています。
8月末までの期間限定ですので、興味のある方はぜひ下のバナーをクリックしてみてくださいね。
エストロゲンの話
レターの後半では、女性ホルモンの「エストロゲン」の役割についても触れています。
加齢とともに卵巣がお休みの準備に入ると、卵巣から出る「エストロゲン」という女性ホルモンが減っていきます。
それは更年期の症状が出る・出ないに関わらず、確実に起こる変化です。
女性ホルモンには生理を起こす役目以外にも大切な役割があるため、症状が出ないからといってこれまでの生活を変えずにいると、動脈硬化や高脂血症、骨粗鬆症などのリスクに無防備でいることと同じになります。
西洋医学ではホルモンの充填療法や症状に応じた薬剤の処方が基本となりますが、
「高すぎる国民医療費を少しでも減らそう!」
「健康寿命を延ばしたい!」
ということに関心がある方はぜひ、今のご自身の生活を振り返って、内臓に優しい生活を心がけてみてくださいね。
うさぴこがお手伝いをさせていただきます。