天気痛ってなあに(2)

空と雲台風シーズンに入りましたね。
先日の13号はノロノロ過ぎ去っていきましたが、
皆さんの身体への影響はいかがだったでしょうか。

私は今回、2度めの台風とあってか意外と元気で、
だるさもどうしようもない眠気もほとんど感じませんでした(^o^)

もっとも、気圧の変化に備えて対策はとっていたのですが、それについてはまた後で述べていきます。

 

まずは前回の復習。

 

天気痛ってなんだったっけ?

 

天気痛は気象病といわれる症状の1つで、

もともとある痛み(慢性痛)が天気によって生じたり、
悪化したりする痛みのことを指す

とお話しました。
詳しくはこちら↓

 

天気痛の3大要素は気温、気圧、湿度です。
人の身体は誰でも、日々それらの変化を受けています。

問題はその変化に敏感すぎて、日常生活に支障がでる、ということです。

では私たちは、それらの変化をどこで感じているのでしょうか。

 

この先のお話も、前回に引き続き佐藤純先生の著作「天気痛」を参考にさせていただいております。
大変面白く、他の著作も借りてみたいのですが、うちの界隈の図書館では時期のせいか、常に貸出中です。

 

情報の不足分などはぜひ、実際に読んで補ってください。

 

天気の変化を身体のどこで感じているのか

 

まず、身体にはたくさんのセンサー<受容体>があります。

場所によって、光や音、痛み、位置、温感や冷感…といった情報を捉えるセンサーが分布していて、情報を受け取ると電気信号に変換されて、神経を通って脳へと伝えられていきます。

 

今回は、主に温度をメインに触れていきます。

 

温度や湿度

 

温度や湿度を感じるセンサーは、皮膚や粘膜だけでなく、内臓や神経にも分布されています。

特に温度は、1990年代後半になってTRP(温度感受性)チャネルという特殊なタンパク質が関わっているということが発見されました。

意外と最近なんですなぁ。

 

9つあるTRPは、それぞれ分布する場所や活性化する温度が細かく決まっています。

例えば
TRPV1は感覚神経、上皮にあって、43℃以上で活性化する

とか、
TRPA1は感覚神経、内耳にあって17℃以下で活性化する

といった感じです。

 

なぜこの話をするかというと、ヒトは無意識的に体温調節をして深部体温を維持しています。

 

これらのセンサーが命を脅かす温度を感知したときに、「危険だ!逃げて!!」とシグナルを発することによって、命を守ろう、という回避行動ができるわけです。

びっくりして青ざめるうさぴこ

けれどこのセンサーを人為的に増やされたり活性化されたマウスは、通常耐えられるはずの低温や高温に対して耐えられなくなったり(敏感になる)、

逆にセンサーを減らされたりカットされてしまったマウスは、17℃以下の低温刺激を与えられても逃避行動をとらなくなる(鈍くなる)、

 

といった結果が出ています。

 

つまり私達の身体は、皮膚やら内臓やら、身体のあちこちにあるTRPチャネルという受容体によって、温度や湿度の変化を知るだけでなく、

その量が増えたり、活性化したりすることによって、
低温や高温に弱くなることがある…というわけです。

 

おおう〜おもしろーい!
人体って不思議−!!

 

ちなみにあまり触れなかった湿度に関しては、温度ほどはっきりしたことはわかっていないようです。

 

長くなったのでとりあえずはここまで。

頭を使うので、時間がかかっています(^^;